自然素材壁紙・クロスのかみいぐさアイビーウォール - はぐれ雲工房のホームページ

はぐれ雲かみいぐさアイビーウォール

和紙作りで伝える、自然素材の可能性

はぐれ雲工房とは

浮浪雲(はぐれぐも)工房は、1984年春三人の胎児性、幼児性水俣病患者含む五人で始めた紙漉きと機織の工房です。肢体不自由だけでなく指先の感覚や臭覚にも障害を持つ彼らとの仕事は、燃料は薪、煮熟に草木灰、石灰、ソーダ灰など弱いアルカリを使う事、漂白剤は使わず板干しにして紫外線を当て漂白するなど薬品に頼らない昔ながらの工程で、自然と向き合い紙を漉いています。

伝統的な工芸技術とエコロジー

素材は植物を始め、捨てられゆくものを生かすことにこだわり、規格外のイグサ、バナナの木、玉ねぎの皮、また履き古したジーンズもそのひとつ。仕上がった紙はそれぞれに風合い良く魅力に溢れ、特に力を入れたイグサは単繊維構造が小さく本来は紙漉きに不向きでしたが、紆余曲折を経て、遂に抗菌・抗カビ性を持つ難燃材の無廃棄物イグサパルプの開発で2002年に特許を取得、イグサの壁紙は2006年度の経済産業省の「ものづくり日本大賞」伝統技術の応用部門で優秀賞を受賞。
また、工房開設当初から作り続けてきた伯州綿は、草木染に適している貴重な在来のアジア綿である事が解り、新たな展開を見せています。水俣の小さな町から発信するシグナルは次第に大きな波となり、その後の仕事は、各地の紙の開発、和紙の技術を用いて紙文化を持たない外国での活動と続いていきます。
ほんの百年ちょっと前までの日本人は、環境破壊をせず資源を確保し、自然環境と共生してきました。それは正に究極のリサイクル社会であったといえるでしょう。私たちは、この素晴らしい伝統をしっかりと受け継いだ「ものづくり」で社会に貢献してまいります。

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